株式会社大分銀行様 -「取りあえず電話する文化」を変革!ーAIチャットボットBEDOREを行内へ展開することで、問い合わせを大幅削減することに成功

インタビュイー

  • 事務統括部システム統括室室長 宮本 浩司様
  • 事務統括部システム統括室推進役補 松木 健太様
  • 事務統括部システム統括室 菅原 真由美様

会社概要

  • 業種    :銀行
  • 事業内容  :銀行業
  • 導入サービス:BEDORE Conversation for Workplace
  • 導入目的  :電話での問い合わせ対応数の削減

課題

  • 月間数百件の電話問い合わせがあり、業務に支障が出ていた
  • ナレッジを掲載している行内システムの検索に課題があり必要な情報が取得できない

効果

  • 導入から半年で電話問い合わせ数を昨年対比で3割減に成功
  • AIチャットボットで調べてから問い合わせする人が増え、回答者側の対応もスムーズに
  • 「取りあえず電話する文化」を変革し、個人で解決できる仕組みを構築

会社、ご担当者様の紹介

ー 会社概要について教えてください

宮本様:大分銀行は大分県を基盤とする地方銀行です。「地域社会の繁栄に貢献するため、銀行業務を通じ最善をつくす」という経営理念のもと、特に弊行が大切にしている長期ビジョンとして「地域の持続可能性を高める価値創造カンパニー」といった目標を掲げています。現在推進中の中期経営計画の中ではDXにも注力しており、事務統括部は主に生産性向上を目的とした、さまざまな施策に取り組んでいます。

ー みなさん、どのようなミッション、業務を担っていらっしゃいますか?

宮本様:私は現在、システム統括室の室長を務めています。弊行の中で「システム」という冠を掲げる部署は我々だけであり、IT領域に関わる戦略立案・案件起案・外部へ発注する開発の委託管理等、システム周りの全般を担当しています。

松木様:各部から起案されたIT投資案件と呼ばれる開発案件を、各部と一緒になって企画推進していく、あるいはシステム統括室から起案した開発案件を企画推進していくといったところが私たちの主なミッションです。私は部下の案件管理と自身のリードする案件の推進を推進役補という立場から担っています。

菅原様:同じ領域の仕事をする中で、私はAIチャットボットを主担当者として今回のBEDORE Conversation導入を進行してきました。システム導入を担当させていただくことは初めてでしたが、部署の力や、PKSHA Workplaceさんの力を借りながら導入を進めることができました。

AIチャットボット導入の背景

ー 弊社からコンタクトを取らせていただく前のご状況を教えてください。

宮本様:ヘルプデスクに対する電話の問い合わせが非常に多いという課題感がありました。以前はシステム部門が単独でその問い合わせに対応していましたが、月間数百件という電話対応に追われている状態でした。こうした背景から、問い合わせを関連会社に一元化する方針となりヘルプデスクが生まれましたが、根本的に課題を解決するため、実は数年前にもAIチャットボットを検討していました。

ー これまで複数回AIチャットボットを検討されていたかと思いますが、導入に至らなかった理由を教えてください。

松木様:過去に検討したAIチャットボットは、回答精度についてはある程度の満足度があったものの、運用面での負担が重く費用対効果が出にくかったため不採用となりました。いくつかのチャットボットを検証しましたが、回答精度が良いものは運用面に課題があり、運用面が整っているものは回答精度が出ない、といった課題があり、両立しているAIチャットボットを探していました。

AIチャットボットサービスの選定

ー AIチャットボットを通して、何を実現・課題解決されたかったのでしょうか。

宮本様:これまでは、事務規程がまとめられたマニュアルなどを確認すれば分かることでも、「聞いたほうが早い」と考えてすぐに電話してしまう文化が銀行全体に根付いてしまっていました。一方で、事務手順書と呼ばれる事務規程集は種類やページ数も多いため、回答を探す手間がかかるのも事実です。そこで、AIチャットボットを通じて、調べるプロセスを簡易的にし、かつ情報検索が正確にできる形を実現できれば、文化そのものを変えられるのではないか、と考えました。出来る限り、個々人が最小限の工数で不明点を解決できるシステム環境を整えること、それが今回実現したかったことです。

ー BEDORE Conversationのどこが評価ポイントだったのでしょうか。導入の決め手を教えてください。

菅原様:先にお話しした通り、大分銀行では回答精度と運用負担の両立ができるチャットボットを探していました。結果、私たちが求める回答精度と管理運用面の負荷の軽さを両立したのがBEDORE Conversationでした。

一例を挙げると、前回検討したAIチャットボットでは、新しいFAQを作る補助ツールがなかったため、目視にて不足している回答を見つけ出してFAQ作成を行わなければならず、大きな運用負担となっていました。一方、BEDORE Conversationでは不足しているFAQを分析できる機能があり、FAQのメンテナンスもスムーズでした。精度も高く、運用面の負荷が小さい、この両立が決め手でした。

リリースまでの構築工程

ー FAQの構築で重視されたポイントはございますか。

菅原様:FAQには、ヘルプデスクで蓄積していた「よくある問い合わせ」をピックアップして登録することから始めました。PKSHA Workplaceさんと行ったPoCでは、50個ほどの問い合わせをチャットボットへ登録し、ヘルプデスク担当者が実際に利用した結果正しい回答が戻ってくるか検証を行いました。結果として問い合わせの半数はチャットボットで解決可能という非常に良い結果が出ました。加えてPoC中に蓄積し続けたデータが全店利用開始の際にそのまま有効活用され、非常に良いスタートをきることができました。

ー インターフェースやアイコン設置に関して、工夫されたポイントを教えてください。

菅原様:マイメロディをアイコンに設置し、問い合わせのしやすさを高めようと試みています。BEDORE Conversationを導入している他の企業様ともお話をさせていただいた際に、キャラクター活用について良いヒントをいただきました。その企業様では、独自のキャラクターなどを活用されており、利用者がAIチャットボットを利用する動機づけの一つになっているというお話でした。そこで、キャラクター活用の先行事例を参考にしつつ、弊行のマスコットキャラクターのマイメロディを活用する前提で検討を進めました。

実際に、チャットボットの導入後、問い合わせのログを確認していたところ「マイメロディかわいいね」といったログが残っていることもあり、新しいシステムを利用される際のきっかけになっているのではないかと考えています。余裕があったら、雑談系のFAQを作るのも楽しいかもしれません。(※BEDORE Conversationの機能で、ユーザーとのコミュニケーションを活性化するための仕掛けとして、「雑談」という機能があります。)

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ー 行内イントラにAIチャットボットを設置するのはハードルがあったと思いますが、どのように解決されましたか

菅原様:弊行では、オンラインのポータルサイトを持っていないため、はじめはそもそもどこにチャットボットを設置するかが懸念材料でした。その旨をPKSHA Workplaceさんに相談したところ、専用のWeb画面を作ってくださることになり、課題をクリアし導入に至ることができました。

リリース後の感触

ー リリースをしていただいて、問合せの減少や行員の方からの反響など効果について教えてください。定性面と定量面の導入効果(比較)を教えてください。

菅原様:月によって差はありますが、一番効果が大きかった月は電話の問い合わせが前年対比で3割減という効果が出ました。2021年12月に本格始動を始め、約半年後の4月に得られた成果です。

松木様:補足すると、弊行では3月と8月に大きな異動があるため、その直後は定型的な質問が増える傾向があります。以前のヘルプデスク対応では、この時期に定型的な問い合わせが増えて工数を圧迫することが課題のひとつでもあったため、AIチャットボット導入後の4月に、電話問い合わせが3割減ったという成果は、当初狙っていた問題解決につながったと捉えています。

菅原様:あるメンバーからのフィードバックで「『AIチャットボットで探して分からなかったんですけど、』という枕詞をつけた問い合わせが増えた」というものがありました。ある程度ご自身であたりをつけてからお問い合わせいただくだけで、その後のコミュニケーションがスムーズになり、結果問い合わせの対応時間も減るため、これも良い変化だったと思います。

ー チューニングのサイクルや、体制面についてどのように構築されていますか。

菅原様:主に、BEDORE Conversationの運用担当のメインは私になりますが、他2名ほど参加して運用しています。日々、溜まったログを確認し、チューニング等も日次で実施しています。心強いのは、PKSHA Workplaceさんのサポートデスクです。

分からないことがあると質問をさせていただいているのですが、システムに詳しくない担当者でも分かるように、具体的な例を出していただきながら丁寧にご説明をいただき大変助かっています。文章でいただいたものは、印刷して手引きにして保管しています。

松木様:その点は、定例会の場などでも強く感じます。御社より細かいアフターフォローや、アドバイスをいただいたことで、スピード感を持って適切な状態で導入まで至ることが出来ました。また現在も、弊行内での効果的な活用方法を一緒に考え、チューニング方法のアドバイスもいただいておりますので、これからもご一緒に進めさせていただければと感じています。

ー 人財開発部や、融資部など他部門への展開も進んでいらっしゃると思います。どのような進め方で推進されたのでしょうか。

菅原様:行内に私たちの取り組みが口コミで広がっているようで、BEDORE Conversation導入の相談を受け始めています。導入からわずか数か月のタイミングで複数の部署から連絡をいただいており、早速各部にFAQの準備を進めていただいています。

松木様:融資部をはじめ、営業店への質問が多い部署では、問い合わせ対応で忙殺されてしまう状況をなんとかしたいという共通の課題を抱えています。その解決方法として行内でAIチャットボットが認知されるようになってきているようですね。

ー 弊社サポート体制についての印象・感想を教えてください。

宮本様:契約前から手厚く支援いただきましたし、導入後も定期的な会議を通じたフィードバックなどをいただいており、とても充実したサポート体制だと感じています。

菅原様:私はこれまでAIチャットボットというものに触れた機会がほとんどなく、知識がないことに対する不安がありました。しかし、実際はとてもあたたかく真摯に“人対人”のサポートをしてくださります。営業担当者はもちろん、サポートデスクの方々も「大分銀行のための」対応をしてくださっていることが伝わり、好感が持てました。

今後の展望

ー ITソリューションへの選定時に重要視されているポイントはなんでしょうか。

宮本様:投資対効果的な観点から、クラウドサービスで手軽に始められ、且つ初期費用を抑えられるものを選定時に重視していました。

投資対効果については、月間で数百件の問い合わせ、特に行内のパソコン関連の問い合わせが多く、この点を改善することができれば、ヘルプデスク対応に寄せている工数を削減することができるため、投資対効果は出しやすかった印象です。

ー 貴行の中長期的な計画をお聞かせください。

宮本様:2022年1月、経済産業省のDX認定事業者に弊行が認定されました。これは大分県内の事業者としては初であり、地方銀行というカテゴリですと当行は4行目になるそうです。AIチャットボット導入などの取り組みも含め、デジタルインフラ整備についての努力が認められたと受け止めております。

また、地域を活性化させる一つの取り組みとして、弊行からDXを推進・強化していけるように、デジタルイノベーション推進室というDX推進に取り組む部署と連携して行内・地域のDX化を進めていく予定です。

最後に一言お願いいたします。

宮本様:システム統括室としては、お客様からの問い合わせを受け付けるコールセンターの刷新を控えています。将来的にはお客様向けのAIチャットボットも導入し、セールスともシームレスに連携しながら、よりサービス充実を図っていきたいと考えています。

また、弊行全体のトピックとしては、昨年、地場のITベンダーと包括連携協定を結びました。今後、統合した新店舗にITベンダーおよび弊行のIT推進担当が常駐し、お客様向けのIT支援を行う構想を描いています。

松木様:地方銀行は地域のお客様あっての存在なので、DX認定事業者として弊行が中心となって、地場のITベンダーと共にお客様の課題解決に取り組んでいきたいと思います。

また、今まで銀行が当たり前にやっていた融資や預かり資産(投資信託)だけではなくそれ以外の分野でも自分自身が一人の行員として稼げる体質を作っていけるようにと思っています。

菅原様:私はAIチャットボットの担当をしているので、最終的にはお客様向けにBEDORE Conversationを用いたお問合せ体制を構築し、展開していくことを一番の目標として掲げております。また、お客様の満足度向上に向けた行外向けチャットボットの展開は他部署とも連携を取って行内で蓄積したノウハウを提供し、より良い形でリリースできるようサポートしていきたいと思っています。

※仮でHPの画像を載せています

以上、ありがとうございました。